好き勝手に漫画の感想を書くブログ

最近は峰浪りょう先生が好きです

初恋ゾンビ59話感想

初恋ゾンビ第59話「上を向いて歩こう」の感想です。

出典は週刊少年サンデー2017年1月18・22日合併号(No.5,6)の271〜288ページです。


タイトルはもちろんあの名曲。理由はSUKIYAKIだからだそうです。このツイート見るまで、なんでこのタイトルなのか全然気がつきませんでした。

 

そして今年最後の初恋ゾンビです。 峰浪先生、1年間素敵な作品をありがとうございました!

 

感想

(今週の感想は完全に自己満足で、勘違いも甚だしい感想かも)

 

今週の初恋ゾンビは、ちょっと意外な展開でした。

意外だったのはこの2シーン。

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(出典:週刊少年サンデー2017年5,6合併号 281ページ、著者:峰浪りょう

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(出典:週刊少年サンデー2017年5,6合併号 283ページ、著者:峰浪りょう

最初の方は、タロウ側から見ると「男(だと思ってる相手)に見惚れたのが本人にバレた」という、まあギャグっぽいシーンなんですよ。

でも、指宿くん側から見ると全然違う。これは「自分が女になれば初恋ゾンビが反応する」ってことを示しています。指宿くんはこうなるのが嫌で男装しているのではなかったのか。

タロウなら特別OKって考えもできるけど、それでもタロウが自分のどこに注目しているかを指宿くんは常に分かってしまう。イヴにも知られてしまう。イヴとも仲良くなった指宿くんにとってこの状態が心地よいとは思えません。

なのに、指宿くんはそこまで深刻になってない。これが私には意外でした。

 

後半のシーンはさらに意外。

これもタロウ側から見ると「男だと思っていても指宿くんは可愛い」ってことを言っているだけです。これだけなら、その後に指宿くんが照れているのも自然に感じます。

しかし、このタロウの台詞も指宿くんの立場で聞くと意味が大きく変わるはず。タロウの台詞は「相手が可愛いから見惚れるのは仕方ない」って意味で、ちょっと大げさに捉えれば「初恋ゾンビの問題は男のせいではない」ってことになります。タロウは男同士の会話と思ってこの台詞を言っているのだから、これは暗に「男なら分かるだろう」って意味にも思える。

これはまさに初恋ゾンビについての本質的な男女の意識の違いを表現している部分のはず。

タロウは初恋を忘れさせてくれない指宿くんにも責任があって、自分にはどうしようもないと思っている。指宿くんの父親は、まさにそういう考えで家族を捨てたはずです。また、指宿くんはその考えを割り切ることができないから、自分をモデルにした初恋ゾンビが男の欲望に晒されるのに耐えられなかったはず(割り切れるなら男を嫌悪するだけでよくて、自分が男装する必要はない)。

だからこのシーンでは、タロウも他の男と変わらないのだと、もっと幻滅するべきシーンだと思ったのですが、そうではなく可愛いと言われて照れているだけでした。これは結構驚きました。

もちろん、この反応が絶対おかしい、と言うつもりはまったくありません。むしろ、指宿くんのなかでこれまでの考え方とは違う価値観や優先順位ができてきたことを示唆しているシーンと捉えることができます。他人の初恋に苦しめられてきた指宿くんが、自分の初恋に向き合う、そういう方向性を示しているのかもしれません。

 

初恋ゾンビはどこへ向かうのか

今回の話で分かったことは、初恋ゾンビが明確に恋愛漫画に向かっているってことです。江火野さんとのプールの話などからもその傾向は見えていましたが、今週の指宿くんの反応からもその傾向が明らかです。

で、あくまで個人的な意見としては、この先の展開がどうなるのか期待だけでなく不安がやや出てきている状況です。

初恋ゾンビというタイトルの通り、この漫画は初恋がキーワードです。なので今は「初恋への決着」が軸になっている感じ。

でも、そのせいでゾンビの部分が薄くなっている気がします。

実際にここ最近はイヴの存在が薄くなっています。一姫の話で登場した彼氏の初恋ゾンビも、まさに相性占いの道具でした。一姫だって彼氏が本当は自分が好きではないと知っていて、それでも付き合っていたはずなのに。

この漫画のゾンビの部分、つまり「初恋に縛られている」と考える男と「いつまでも初恋をひきずっている」と考える女の意識の違いとか、さらに妄想や欲望に責任はないと考える男たちとそれを覗けてしまう指宿くんがどう向き合うか、とか。そういう部分を峰浪先生がどう表現してくれるかが、私はすごく楽しみなのですが、どうもその方向性が期待できない予感がします。

初恋ゾンビのキャラクターはもちろん魅力的です。少年誌のラブコメらしく江火野さんと指宿くんで三角関係を作っていくのもありなのかもしれません。他のサンデーの作品みたいに「男装女子! 巨乳幼馴染!」とか分かりやすいキャラ付けでドタバタする話にしたほうが売れるのかもしれません。でも、それで初恋ゾンビの魅力が上がるのかなあ、という気がします。まあ、江火野さんのプールの話とか凄い綺麗なので、ああいう方向性も面白いとは思いますが…。

来年、初恋ゾンビがどういう方向に進むのか、今からドキドキです。

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